小林秀雄氏の想い出
「文學界」五月号 追悼( 今 冒頭の一節を除き「志賀直哉・小林秀雄両氏との初対面」昭和三二年の改稿)
尾崎さんのこと
「連峰」五月号 追悼(『尾崎一雄─人とその文学』に収録。尾崎一雄については「尾崎一雄氏の文化勲章」昭和五三年の項参照)
山中自動車散歩
「読売新聞」五月二〇日夕刊 随筆( 今 文中のTさんについては「武井衛生二等兵の証言」の項参照)
熊野の長藤
『百人一樹 中卷』(五月二五日書房「樹」) 随筆(熊野〔ゆや〕の長藤は樹齢推定八五〇年、根回り二・九米、樹高二・五米、所在地は静岡県磐田郡豊田町池田三三〇〔行興寺〕 単行本未収録)
変化ある筋立て
「群像」六月号 選評(第二六回群像新人賞 単行本未収録。本号に座談会「尾崎一雄・人と文学」丹羽文雄・円地文子・藤枝静男・阿川弘之)
立原君のこと
『立原正秋全集第一四巻』(七月一二日角川書店)月報12 随筆(単行本未収録 新装版『立原正秋全集第一巻』(平成九年四月)月報1に再録)
カジミーロフさんのこと
「中央公論」八月号 随筆(単行本未収録 カジミーロフについては「キエフの海」昭和四六年がある)
弁天島会同
「日本経済新聞」八月七日朝刊 随筆( 今 藤枝静男の手で各所に訂正が書き込まれた切り抜きが浜松文芸館にある。他にもそうした切り抜きがあり、第六随筆集の刊行を考えていたかもしれない。死後刊行された作品集『今ここ』には本紙発表のまま収録。この随筆でTさんに迷惑をかけたことを、「大赤字美術館館長その後」昭和五九年で謝っている。文中のTさんについては「武井衛生二等兵の証言」の項参照)
行って帰った・女スリを撃退した
「群像」一一月号 随筆( 今 靖国神社境内の遊就館のことでは、「みんな泡」昭和五六年がある)
ざざんざ織り讃
創業五〇年記念『颯々織』(一二月二五日、茜屋発行)一〇〇部限定 随筆(単行本未収録 茜屋当主の平松實は、藤枝静男も入っていた「方寸会」のメンバー。なお「平松實─浜松の民芸運動─展」図録平成元年浜松美術館がある。あかね屋の栞に「ざざんざ織は、あかね屋初代、平松実が創作した絹織物です。ざざんざの名称は、古くより浜松に『颯々〔ざざんざ〕の松』という有名な松があり、潮風に冴え常盤の彩かわらぬ千古の翠色を連想させるその松にあやかって命名しました」とある。本書の編集者である「あかね屋」二代目平松哲司氏より本書をいただく)
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